2020年9月20日日曜日

リウマチ性疾患におけるCOVID-19罹患率

 コロナ第二波に追われてしばらく論文のまとめをサボっていましたが、少し余裕が出てきたので再開します。

リウマチ性疾患におけるCOVID-19リスクが、少し高いかもしれないという報告です。

年齢に大分引っ張られていそうなデータですが、Bio/JAKのリスク上昇はそれだけでは説明がつかない気がします。


Prevalence of hospital PCR-confirmed COVID-19 cases in patients with chronic inflammatory and autoimmune rheumatic diseases

Ann Rheum Dis. 2020 Sep;79(9):1170-1173.


  • デザイン:後ろ向き観察研究
  • スペインの7施設のデータベースからPCR診断されたCOVID-19を登録
  • 参加施設における患者数290万人中のCOVID-19罹患率は0.58%で、リウマチ疾患26131人の罹患率は0.76% (OR 1.3, 95%CI 1.15-1.52)と有意に高かった
  • PCR陰性の年齢情報欠損のため年齢調整率は算出できなかったが、COVID-19基準集団の代表サンプル(n=3800)はリウマチ疾患症例と比較して年齢が低かった (中央値55 vs 65歳, p<0.0001)
  • 年齢補正できていないデータながら、SLEは有意なリスクではなく(OR 1.07, 95%CI 0.63-1.80)、SpA(OR 1.54, 95%CI 1.11-2.13)、Bio/tsDMARD使用者(OR 1.60, 95%CI 1.23-2.10)は有意なリスクだった



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