中国CDCによるCOVID- 19の大規模なレポートが出ています。
N=72314と、 これまでのレポートとは桁違いの大規模コホートです。
Main figureはTable1ですので、 時間のない方はそこだけどうぞ。
Vital Surveillances: The Epidemiological Characteristics of an Outbreak of 2019 Novel Coronavirus Diseases (COVID-19) — China, 2020
China CDC Weekly
方法
- 2020年2月11日までにCOVID-
19と診断された中国の全症例を解析 - 重症度は以下の定義
- 軽症:肺炎がないか軽度
- 重症:呼吸困難、呼吸数≥
30回/分、SpO2≤93%、P/F比<300、24-48時間以内に>50%の肺浸潤影 - 重篤:呼吸不全、敗血症性ショック、多臓器機能不全
結果
- 72314患者が登録され、44672名(61.8%)
の確定症例、16186名(22.4%)の疑い症例、10567名(14.6%)の臨床診断(湖北省のみ)、 889件の無症状病原体保有者(1.2%)が含まれた - 確定症例の殆どは30~79歳(86.6%)で、軽症が80.
9%、死亡率は2.3% - 流行曲線は1月23~26日頃にピークに達し、
その後2月11日まで減少した - 1716人の医療従事者が感染し、5人が死亡した(0.3%)
補足:
60代以降で致死率が跳ね上がることと、検査が確立していくにつれて軽症例も診断されるようになったため 、最終的な死亡率は1% を切っているということろがポイントかと思います。
それにしても中国CDCの実力は恐ろしく、 混乱のさなかにこれだけのレポートを上げて、論文も大量に出して、複数のRCTまで走らせており、 日本も見習わなければならないと思います。
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