2020年5月17日日曜日

COVID-19曝露日・発症日からのPCR偽陰性率の推移

偽陰性をなるべく低下させる観点からは、発症3日目にPCRを行うのが良いようです。

Ann Intern Med. May 13, 2020.
Variation in False-Negative Rate of Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction–Based SARS-CoV-2 Tests by Time Since Exposure.

Design

  • Pubmed、BioRxiv、MedRxivの文献レビューによる臨床試験のプール解析

対象:

  • 鼻咽頭または咽頭スワブでSARS-CoV2-PCR検査された患者
  • 発症及び曝露からの日数が不明な患者は除外した

方法:

  • ベイジアン階層ロジスティック回帰モデルを用いて、曝露日からの偽陽性率・偽陰性率を推定した
  • 曝露から発症までは5日間、RT-PCRの特異性は100%を仮定した

結果:

  • 7つの臨床試験から1330のPCRサンプルを解析対象とした
  • 発症4日前(すなわち曝露直後~約1日目)の偽陰性率は100% (95%CI: 100-100%)
  • 発症日の偽陰性率は38% (95%CI: 18-65%)
  • 偽陰性率は発症3日目に20% (95%CI: 12-30%) と最低となる
  • 発症16日目の偽陰性率は66% (95%CI: 54-77%)
  • 潜伏期間を短く設定すると、偽陰性率の低下はより早期に起きたが、推定曲線の形状は類似していた

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