2020年5月3日日曜日

早期強皮症に対するリオシグアトのRCT

早期強皮症に対するリオシグアトのRCT結果がARDに掲載されています。
レイノーや指尖部潰瘍にはある程度効きそうですが、残念ながら皮膚硬化には極めて微弱な効果に留まるようですね。


Ann Rheum Dis. 2020 May;79(5):618-625.
Riociguat in Patients With Early Diffuse Cutaneous Systemic Sclerosis (RISE-SSc): Randomised, Double-Blind, Placebo-Controlled Multicentre Trial.

  • Design: Phase IIb, double-blind RCT
  • P: 発症18ヶ月未満のmRSS 10-22のdiffuse SSc
  • I: リオシグアト0.5 mg〜2.5 mg 1日3回経口投与
  • C: Placebo 1:1割付
  • O: 主要評価項目は0-52週の⊿mRSS

結果

  • リオシグアトに群60名、プラセボ群に61名が登録された
  • 0-52週の⊿mRSSの両群の差は–2.34 (95%CI –4.99~0.30; p=0.08)で有意差はなかった

  • post-hoc解析で、ILD患者におけるFVC%の変化はリオシグアト群で-2.7%(N=12)、 プラセボ群で-7.6%(N=13)であった
  • 新規の指尖部潰瘍はリオシグアト群とプラセボ群で各々、14週では4個vs.26個、52週では12個vs.72個であった
  • 50%以上のRaynaud condition scoreの改善率はリオシグアト群で19/46 (41.3%)、 プラセボ群で13/50 (26.0%)だった
  • SAEはリオシグアト群で9例(15.0%)、プラセボ群で15例(24.6%)で、両群に大きな差は認められなかった


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