可溶性ACE2と、モノクローナル中和抗体(VHH-72)の臨床応用が注目されているようで、少し古い基礎論文ですが紹介します。
ACE2は早くも治験が始まるようです。
Cell. 2020 Apr 17;S0092-8674(20)30399-8.
Inhibition of SARS-CoV-2 Infections in Engineered Human Tissues Using Clinical-Grade Soluble Human ACE2.
- ヒト-リコンビナント可溶性ACE2 (hrsACE2) は用量依存的にSARS-CoV-2のVero-E6細胞への感染を阻害した
- hrsACE2はiPS細胞から作られたヒト毛細血管及び腎オルガノイドへの感染も阻害した
Cell. 2020 Apr 29;S0092-8674(20)30494-3.
Structural Basis for Potent Neutralization of Betacoronaviruses by Single-Domain Camelid Antibodies.
- SARS-CoVとMERS-CoVで免疫されたラマから得られた抗体からファージディスプレイ法で獲得した中和抗体 VHH-72は、SARS-CoV2と交差反応を示した
- VHH-72はSARS-CoV2のS蛋白上のRBDドメイン(ACE2との結合部位)に親和性を示す
- 2つのVHH-72を結合した2価VHHにIgG1-Fcドメインを結合した融合蛋白であるVHH-72-Fcは、SARS-CoV2の中和活性が見いだされた
- VHH-72-FcはExpiCHO細胞による大量精製が可能で、ルシフェラーゼアッセイによる中和能力はIC50値で0.2μg/mLだった
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